えのログ

人生五里霧中

『パシフィックリム アップライジング』をみたんだけどキツかった

良かったところ
・昼間の戦闘シーンがあった
・イェーガーが前作よりバリエーション豊富
 
以下ネガティブな感想ばっかなので。
見て面白かったと感じている人やこれから見る人は読まないほうがいいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 
加点評価で35点、減点評価でマイナス百兆点みたいな映画だった。
 
正直なところ全然ノレなかった。
続編として見たときの悲しさがいろいろとあるのだけど、単品としてもどうなんでしょうってところが自分の中でモヤっているので書いておく。
 
自分勝手な感想というのは百も承知だけど「こういう続編は望んでなかった」
 
まずはアップライジング単品でモヤったところ
 
・新キャラが活きていない
 キャラごとの物語が全然機能していないんですよ。
 今回、ジェイクとアマーラのダブル主人公って感じだったと思うんですけど、それぞれの物語がうまく導線引かれてないし、描かれている部分もうまく話に噛み合ってないんですよ。
 ジェイクの場合、『戦争を終結に導いた偉大な英雄の息子』ってバックボーンがあるけれど、軍を離れてイリーガルな生き方をしていたけど教官に戻るわけじゃないですか。でも元相棒だったと思われるネイサンとも確執があるわけだけど、そこの描きかたがすげえ中途半端。
 父親と比較される描写と、元相棒との確執とかが軍をやめた理由とごっちゃになっていて、
 「父親へのコンプか、元相棒との確執どっちをシナリオで解決したいの?」みたいになる。両方とも半端な解決感があるし。
 
 ネイサンから「お前が本気になれば偉大な英雄になれるのに」みたいなこと言われるシーンあるから能力は高いんだろうけど、パイロットとして戦闘に至るまでハイスペックな予感をさせる描写が見ててないんですよね。
 訓練生に『戦争を終結に導いた偉大な英雄の息子』として良くも悪くも見られているのを、シミュレーションなり、実技訓練とかですげえとこ見せて、親の七光りでなく”本当に凄い人間なんだ"って描写とかあれば「こいつがイェーガー乗ったらどうなるんだろう……!」ってワクワクしたと思うんだけど、それがないし。
 スクラッパーで逃げてる序盤の機転利かせてイェーガーの機能一時停止させたのは悪くはないけど「こいつSUGEEEEEE」ってほどじゃなかったし。だったら逃げ切るとかぐらいの凄さが見たかったんだけど。
 軍を追い出されたきっかけのイェーガーを"一人で動かそうとした”ってのももっと物語の終盤で機能させられたと思うんだよね。
 ネイサンが負傷で動けないみたいな時に一瞬でも仲間を守るために気合で一人で動かして、怪獣ぶん殴るとかして「7秒は動かしたぞ」みたいなことしたら過去からの成長を示せるし、『戦争を終結に導いた偉大な英雄の息子』ではなく『仲間を救った英雄』って感じにできたと思うんですよね。
  一人で動かしたところはアマーラのジャンプかもしれないけど後述するけどジャンプが盛り上がりどころはおかしいだろってなって納得がいかない。
 
 アマーラはジャンクいじってスクラッパー作ってたとか、過去のトラウマとかでうまくドリフトできないって過程は良かったと思うんだけど、もっと終盤で機能させられたろって要素が散漫すぎてきつい。
 家族の元へジャンプできなかった、目の前で家族を怪獣に殺されたって過去はいいと思う。でもジャンプしてたら死んでたわけじゃないですか。一人ジャンプできなかったから命拾いしたわけで。
 終盤でイェーガーに向かってジャンプするってところを盛り上がりにしたいのなら、ジャンプに踏み切れることにポジティブな意味付けが必要だと思うんですよね。好意的に見れば「家族の悲劇を克服し踏み出した」って読めるかもしれないけど、そうするなら「あの時勇気を出して飛んでいたら」って前提が必要じゃないですか。あの時勇気だして飛んでたら家族と一緒にアマーラ死んでたよ。
 ジェイクとアマーラがダブル主人公で、関わる機会も多いのに互いの物語にうまく噛み合ってないし、互いの抱えている問題がもやもやしているし、それがうまく解決しているように見えない。
 ドリフトの練習をするくだりとかアマーラが軍追い出されるところのくだりでもっと二人がイェーガーで戦う理由付けと、ラストの戦いでカタルシスを得るための導線を作るべきだったんじゃないか。
 
 あとアマーラとヴィクトリアはせっかくのデコボコ加減だったんだから、もっと組ませておけよって感じだった。
 ドリフトで互いの意識が干渉しあうって良い設定なんだから、基地が襲撃されてる時になし崩し的に二人で残ったジプシーで出撃、ドリフトで互いの過去、思いを知って和解とかすれば決戦時に三人で乗るのもブレーサーフェニックスに乗るのも納得なんだけど、実際は「え、なんか適当に和解してない?」みたいな感情でノレない。組み伏せたところに勝手にドラマを読み取れというには半端だと思うんですよね。
 
 ジェイクとアマーラが最後にジプシーに乗るのは良いと思うんです。
 でもジェイクとネイサン、アマーラとヴィクトリアの確執もきっちり消化して欲しかった。
 物語の都合で協力してるキャラって生きてる感じしないんですよ、正直。
 
 『パシフィック・リムにテーマなんていらない!怪獣とイェーガーのバトルだろ!』みたいな論見たりしたんですけど、
 それって怪獣とイェーガーのバトルに集中できるように話の導線が引かれているからであって、何も考えないで見れる=何も考えないで見るじゃないんですよ。変にキャラに設定を出すならそこに対してのひっかかりを取るように組み立てて欲しかった。
 
無人機暴走シチュエーション
 暴走するのはいいんだけどせっかくなんだからイェーガー同士でも戦ってくれよ。
 序盤でやったとはいえあんな危機的状況で残ったジプシーだけで戦うとか熱いシチュエーションにできたはずじゃん。
 いきなりなんとか全機停止成功しましたってどうなんだよ。
 
・怪獣合体いる?
 いやせっかくカテゴリー4とかカテゴリー5があるんだからさ、裂け目は閉じかけてたんだけど、カテ4、5倒した直後になんとカテゴリー6が出てきやがった!とかの方が良かったんじゃないかな……って感じがしてしまいまして。
 なんか怪獣の合体って「うおおおやべえええええ!」って印象よりも「あ、3体が1体になったんだ」みたいな印象が強くて、「やべえよこんなの勝てねえよ」って絶望感を感じなかったんですよね。
 イェーガーぶっ倒すのは前作で普通の怪獣がやってるわけで、ましてや訓練生相手なわけだし。「怪獣がもっと強くなった!」って印象にならなかったのがなんとも。
 
 たたきつぶせ。
 
 東京が破壊される映画は好きだけど全然東京でないので破壊されてもテンションが上がらない。
 インチキTOKYOは嫌いじゃないけどあそこまで前面に出されると狙ってる感じでしらけてしまう。
 「それ富士山じゃないと本当にダメ?」みたいな意識がちらついてしまって返って物語に集中できなかったんですよね。
 余談ですけどバトルフィールドTOKYOとかいうクソ映画にはミズチが出てきたので今回の怪獣とのバトルにミズチが乱入して三つ巴なるクソ映画をお待ちしております。

 

バトルフィールド TOKYO [DVD]

バトルフィールド TOKYO [DVD]

 

 

・プリカーサー
 なんか妙に怪獣側に人間的な思考出させるのやめてほしかった。
 災害みたいな絶望に立ち向かうとこがかっこいいとおもっていたので。災害が喋り出したら興ざめするでしょ。
 
つぎ、前作との関連でいやだったところ。
 
・マコ
 殺すなよ。いや殺してもいいけどすげえ適当な退場のさせかたはカンベンしてほしい。
 なんのために生き残ったの。なんのために出てきたの。
 ジェイクの姉としての関係性が全勢見えない。昔馴染みの人間がジェイクを軍に連れ戻すだけで代替できそうな程度じゃん。
 わざわざ前作主人公ポジのキャラ引っ張りだして適当な殺しかたするんじゃないよ。
 
ニュートンとハーマン
 本当にひどい。出さないでほしかった。
 前作で二人でドリフトするの、本当に良かったんですよ。
 一瞬フラッシュバックする二人の過去にしっかりとした二人のバックグラウンドを感じさせてくれたし、喧嘩してた二人が協力するってシチュエーションがシンプルに良かった。
 でもせっかく二人で世界を救った!ってのが一人があっさり怪獣に乗っ取られてて世界台無しにしました、なんもフォローないですってひどいだろ。
 ご都合主義でもなんでもハーマンがもう一度ニュートンとドリフトして正気に戻させるとかさ、ニュートンがかろうじて残った自我で怪獣合体させた小型機械に細工しといて逆転の一手になるとかさ、もっとフォローいれてよ。
 前作でキャラが立っていて、活躍したキャラが、あっさりと「人間は弱い」って操られちゃってどうするんだよ。もっとひねれよ。
 
 前作みても「ああ、マコは死ぬし、ニュートンはこれがキッカケで世界台無しにするんだな」とか思っちゃんじゃん。
 なんで前作ですごい良かった部分をお話作りのためにフォローもいれず台無しにするんかな。
 
・重量感ゼロ
 えのきはイェーガーの重量感が好きだったんだよ。
 一発一発のパンチが怪獣を叩きつける重さとか、タンカーひきづって怪獣に向かう時の重さが武器として機能する感じが。
 どうにも軽い。どうせ軽くするなら空中戦とかジャンル自体もっと根こそぎ変えるぐらいスタイリッシュ高速バトルみたいにすりゃよかったじゃん。
 武器にしても一つ一つ適当に使いすぎだろ、ここぞという時に決めて使ってよ。
 怪獣相手にズシン、って殴る戦闘が好きだっただけに本当にがっかりした。
 
一通りまとまってないけれど書いた。
単体でもあまりノレなかったのと、前作のキャラを台無しにされている感じがあってただただ悲しい。
もちろん自分の感想でしかなくて、自分がパシフィック・リムに求めていた部分と出された部分が違うって面も多いにあるんですけど、続編じゃないですか。
大なり小なり続編には期待しちゃうんですよ。
前作と違うだけならいいよ、冒険してトンチンカンな作品になってもいいよ。
でもそれで前作まで巻き込んで楽しめなくするのは本当にやめてくれよ。
 
なんだかこうネガティブな感情というのはインターネットで出さないほうが良いとは思っていたのだけど、
どうにも消化しきれなかったので供養で書いておきます。
細部とかしっかりと読み込めてない部分もあるかもしれないので、吹き替えでもう一度は見ようかとは悩んでいる。
 
そんな感じです。
 
《完》