前回:エヴァTV版見直し-第七話『人の造りしもの』- - えのログ
アスカ登場回。
改めて今の1クール2クールもののテンポに慣れてからみると割とゆっくりな登場だなぁといった印象。
会話の転がし方や水中の戦闘など見所が多い。
アスカ登場からの数話はエヴァ全体の中でもだいぶコミカルな色が強い。こんな感じのノリが続けばよかったのにねぇ……(いや、そうならなかったエヴァも好きだけど)
・ヘリに乗っているシンジ一行
この辺りはとにかくキャラクターの距離感に安定感があって楽しく見られる。
シンジも幸せそうなので、このまま進んでいってほしいがそうはならなかったんだよねえ……
・アスカ登場
開幕、トウジの帽子を踏みつけるところにアスカの性格の悪さが存分に滲んでいてかわいい。
ビンタ三連発に合わせてサブタイトルが出てくるのもテンポがよくて良い。
今回アイキャッチで出るサブタイトルは「ASUKA STRIKES!」
Wikipediaによると
「strike」は、「攻撃する」と「(えさに食いついた後で釣糸を張って)魚を鉤針にひっかける」をかけている。また、アメリカでは台風上陸時に「(女性名)strikes!」と言い回されるが、それともかけている。
というトリプルミーニングらしいので、ビンタの数もそれに合わせて入れたんだとしたら芸が細かい
・かっちりしたミサトさん
前回に引き続き、かっちりしたミサトさんは物珍しそうなシンジ。
この時のシンジとアスカの「ほへー」みたいな表情が好き。
というか貞エヴァでも何だけど、このあたり話数のシンジとアスカの距離感がなんか好きなんだよね。貞エヴァではよりなんか姉弟っぽい距離感というか。
・加持さん登場
加持さんが出た時のアスカとミサトさんの反応が表情豊かで良い。
加持さんについてはイマイチまだキャラを掴みきれていないところがある。割と人間強度が強いというか。ここらへんは改めて追って見ていきたいなあといったところ。
・ミサトさんを口説く加持さん
僕が小学生くらいの時くらいに母親が言っていた言葉でめちゃくちゃ印象に残った言葉で、
「別れてよりを戻すなんて噛んで捨てたガムをまた拾って噛むようなものよ」
ってのがあって、エヴァ関係ないんだけどよりを戻そうとする様子とか見ると無条件にそれが連想されてしまって辛い。(噛んだガムをまた噛むのもそれはそれで趣あると思いますよ、個人的には)
この時点でミサトさんが付き合っている人間がいないか探り入れてたり加持さんは割とミサトさんずっと好きなんだよね。
ミサトさんはミサトさんで加持さんが絡むと表情がコミカルになって面白い。
・マウンティングアスカ
シンジに弐号機を見せつけるアスカ。
現実的には危ないんだろうけど、弐号機の上から見下ろす感じでシンジに自慢するアスカかわいい。というか八話で綾波にあいさつした時といい、とにかく高いところに登りたがるなアスカは。
・使徒襲撃
アスカの「チャーンス」がかわいい。かわいいしか言ってないな今回。
庵野監督によると「あんた、バカぁ?」と「チャーンス」で一気にキャラが立ったらしい、たしかに、といったところ。この回でキャラクターが一気にキャラがつかめるし。実際はもっとドロドロしてたけど。
・「ちわー、ネルフですが見えない敵の情報と的確な対処はいかがですかぁ?」
ミサトさんがここぞと煽り返してるのが笑ってしまう。
意地悪そうな表情に使徒襲撃時なのにやたら楽しそうなノリが愉快。
ここら辺の話数は本当ノリが軽くて見やすい。
・「アスカ、いくわよ」
コミカル連発だったアスカも色々と背景があることを匂わす独り言。
結構ここらへんの描写は序盤から丁寧にあって良い。
・弐号機に乗せられるシンジ
シンジの貴重な弐号機プラグスーツ。
徹底して活躍を見せつけたいアスカのマウンティング精神がよく分かる。
たどたどしいアスカのドイツ語。ドイツにいたとは一体……
みやむーの駅前留学した結果、全然日常会話でなかったとかいうエピソードはひっどいなあと思います。
ばーむくーへん。
・マイクを取り合う艦長とミサトさん
このあたりのノリはすごい独特。緊急時とは思えないコミカルさ。
こんなノリが延々続くエヴァも見てみたかった。
・弐号機着艦、アンビリカルケーブル接続
このあたりは弐号機がダイナミックに動いたりと、作劇上の都合とアンビリカルケーブルが必要な理由付けがうまく利用されてて面白い。
船の上をジャンプして渡るエヴァの描写はかっこいい。
というかアスカ、最初っから電源探しに動くあたり、アンビリカルケーブルとろくな縁が無いなあ、EOEといい……
※余談:アンビリカルケーブル切断と成長について
フォロワーの方から「アンビリカルケーブルの切断はもともとのネーミング(へその緒)もあって、成長と絡んでいるんじゃ無いか」といった話をもらったのでいくらか意識的に見ているのだけど、テレビ版〜EOEは少なくともあまり関係ないかなあというのが個人的な印象。
初出撃からアンビリカルケーブル接続のために走り回ったり、色々切断=成長につながらないシチュエーションが多いので。
結構、かっこよさ優先というか庵野監督曰く"ペダンティック"にネーミングはつけているところがあるので、テレビ版ではそこまで意図して作ってい無いんじゃないかなといったところ。
アンビリカルケーブル切断時のそれぞれのシチュエーションで、「うーん、そもそもこれ成長か?」といった風に感じている箇所もあるのでそれは追い追い書いていく。
サメだ!
よくまあこれで沈まなかったな、船。
・海中での戦闘、会話の妙
水没した街というシチュエーションが良い。
「やってみなきゃわかんないでしょ」
といっておきながら全然うまくいかないあたりが面白い。
「だらしないのね!サードチルドレンのくせに!」とかめちゃくちゃな理屈振り回すアスカを見ると「あぁ…アスカだわ……」となる。
ここらへんの会話の転がし方が面白い。
艦長「どうするんだね」
ミサト「なんとかなります」
一方その頃のシンジ「なんとかしないと……!」
とか
アスカ「いつまで乗ってんのよ、エッチぃ!(シンジが)」
シンジ「でもなんとか離れないと(使徒から)」
ミサト「アスカ!聞こえる!?絶対に離さないでね!(使徒を)」
とか。アスカがシンジを離そうとしている時に(使徒を)離すな!っていうアンジャッシュのコントみたいな会話のコミカルなちぐはぐさがあって面白い。
・「開け、開け、開け!」「開け、開け、開け!」
二人でシンクロしたのか使徒の口をこじ開けること、撃退に成功。
次の『瞬間、心、重ねて』の布石みたいにシンクロ率の最高値を越しているあたり面白い。
・アダム
使徒は弐号機じゃなくてアダム狙いだったという。
ここら辺はEOEで回収されるからうまいことやったなーという感じ。
・転校生アスカ
ノリが完全に学園物。
ミサトさんのずぼらさとかもだけど、日常ハーレム物的な要素もかなりガッツリ入ってるんだよなぁエヴァ。それぞれの要素の取り入れ方の塩梅がうまいというか。
・次回
『心がてんでバラバラのアスカとシンジは使徒にコテンパンにのされてしまう。ミサトは二人の完璧なユニゾンを目指し一計を講じた次回 瞬間、心、重ねて。この次も、サービスサービス!』
次回はユニゾン回!演出といい色々かっこいいので本当にサービスサービスって感じだ。